雑記180. 2014.11.12
“ 多様な形態のコナラのドングリ ”
 昨年の秋からドングリを求めて、兵庫県神戸市西区にある緑地や公園を探索しています。先日は、神戸市営地下鉄の西神中央駅から徒歩で10分ぐらいのところにある高塚公園 [ 敷地面積〜17ha ] に行ってきました。

 広い園内には至る所にドングリの樹がたくさんあり、種類もクヌギ、アベマキ、コナラ、ナラガシワ、アラカシ、シラカシ、ウバメガシ、マテバシイ、スダジイ、ツブラジイと豊富でした。とりわけ、コナラのドングリは形態が多様で魅力的なものがたくさん見られました(図8-180-2参照)。

 同園には大きなドングリを大量に結実するコナラもありました。今回採集した中で最大のものは、堅果の長さが33mmで堅果の幅が20mmもありました(図8-180-2 中央参照)。これぐらいのサイズのドングリを結実するコナラは、ここ以外(*)でもたまに目にしますが、いつ見てもナラガシワのドングリみたいに大きくて、とてもコナラとは思えません(図8-180-3参照)。
* 例としてセクション2-1 コナラの項の大阪府立大学構内で採集したものを御覧下さい。

 大きなコナラのドングリも魅力的ですが、私はどちらかと言うと丸いドングリの方が好みです(図8-180-4参照)。大きなドングリを結実する個体から10mと離れていないところに、このような可愛らしいドングリが足の踏み場も無いぐらい大量に落下していました。

 昨年の暮れにここへ立ち寄った時には、園内の全域にコナラのドングリが大量に落下していました。それなのに、今年も昨年と同じ個体から大量にドングリが落下している姿を見ていると、コナラが不定期にしか結実しない樹種であることが何かの間違いではないかと思えてきました。