雑記171. 2014. 9.20
“ 落下時期を修正します ”
兵庫県神戸市にある港湾緑地南公園には、たくさんのナラガシワが植栽されています。しかも、それらの中には京阪神でも屈指の巨大なドングリを結実するものもあります。昨年、HPの読者から同園の情報を頂いて10月末に初めて訪れたのですが、残念ながらほとんどの個体でドングリの落下の最盛期は既に終了していました。
そこで、今年は落下の最盛期を逃さないために、9月上旬に現地を訪れて、個体毎にドングリの生育状況をチェックしました。その結果、今年の生りは極めて良好で、ほとんど全ての個体の樹上にたくさんのドングリが結実していました。ドングリはまだ鮮やかな黄緑色をしていたので、本格的な落下が始まるのは10月上旬〜中旬頃になりそうです。
ところが、2体だけ既に大量のドングリを落としている個体がありました。1体については、堅果長が30〜35mmもある巨大なドングリで、採集している間中、ひっきりなしに乾いた落ち葉の上に大きな音を立てて落ちてきました。
これまで、京阪神で調査してきたナラガシワで最も早い時期に落下を確認したのは9月20日前後でしたから、ここのナラガシワはそれよりも10日以上も早いです。たぶん、ナラガシワのドングリが落下する時期としては京阪神で最速の部類に入るのではないでしょうか。
同園には、ナラガシワ以外にもカシワが13体植栽されています。樹上には未だ熟していないドングリもたくさん見られましたが、全ての個体からドングリが落下していました。採集したドングリは、個体毎にサイズや形がバラエティに富んでいました。ここのドングリは、ほとんどが柔らかい落ち葉の上に落下するので、高所から落下しているにも関わらず果皮の表面にほとんど傷が見られず、魅力的な長い首も折れずにそのまま残存していました。