雑記159. 2014. 5.27
“ これが高次の多果の雌花です ”
 これまで、殻斗の元になる器官に2つ乃至3つの雌花が咲いた多果の雌花序しか目にしたことが無かったのですが、遂に4つの雌花が咲いたものを見つけました。たぶん、このような雌花序の撮影に成功した例は、ここに掲載したものを除くと皆無でしょう。

 この僥倖をもたらしてくれたのは、数年前に4果以上の高次の多果(*)を発現したことがある掖谷公園 [ 所在地 : 兵庫県神戸市 ] のシラカシでした。

 4果の雌花序には、4つの雌花がほぼ同じサイズのもの(図8-159-1参照)もあれば、各々のサイズが極端に異なるもの(図8-159-2参照)もありました。脚立を使って樹高4m余りのこの個体の雌花序を丹念にチェックしたところ、4果の雌花序が全部で5つ見つかりました。それらは全て、この個体の特定の場所 [ 樹高1〜2m付近の1立方メートルぐらいの空間内 ] に集中していました。
* 高次の多果については、セクション15を参照願います。

 今回、4果の雌花序だけでなく5果や6果も見つかりましたので、これらについては別途セクションを設けて、後日あらためてご紹介します。