雑記122. 2013. 6. 8
“ スタートは出遅れ気味かも...?! ”
 山田池公園 [ 所在地 : 大阪府枚方市 ] で昨年の秋に開花した複数のマテバシイ(*)のその後の様子を見てきました。秋には、どの個体も全体の10〜30%ぐらいの枝で開花が散見される程度でしたが、今年の春はどれも満開でした。
  * 雑記092、094、118を参照願います。

 秋に最も多くの花を咲かせていた個体(図8-122-1参照)について、春咲と秋咲(共に2012年開花)の幼果の状態を比較してみました。春咲の幼果には、既に殻斗から緑色の堅果が顔を覗かせているものが多数見られました。一方、秋咲の幼果は春咲のものよりも殻斗の膨らみ方が若干小さめで、そこから堅果が顔を出しているものは見当たりませんでした(図8-122-2参照)。

 但し、この個体の春咲の幼果は特に成長が速いみたいで、隣接する他の個体の春咲の幼果を見ると、殻斗から堅果が顔を覗かせているものは見られなかったので、勝負はまだこれからです(図8-122-3参照)。
 春咲(6月開花)と秋咲(9月開花)で受粉時期におよそ4ヶ月弱程度のズレがあるのですから、その分だけ成長のスタート地点が後方にシフトしていると考えれば、現在の遅れは当然の結果と言えるかもしれません。

 シリブカガシは秋に開花して翌年の秋に実を結べるのですから、同属のマテバシイにだってそれが出来ないことは無いはずです。せっかく秋に開花しても、このままの状態で終わってしまったら何の意味もありませんから、ここは一つ踏ん張って秋には朗報をもたらしてくれることを期待しています。