雑記117. 2013. 3. 3
“ 秋に咲いたドングリの花 〜 ウバメガシのその後 〜 ”
 秋に開花した一年成のナラガシワのその後について雑記116で報告しました。残念ながら、季節外れのナラガシワの花は全て枯死しており、実を結ぶことはありませんでした。

 このような状況を目の当たりにすると、ナラガシワ以外の秋咲のウバメガシ
(*)やマテバシイ(**)の動向も気になってきました。そこで、ウバメガシのその後の状況を確認するため、昨日服部緑地 [ 所在地 : 大阪府豊中市 ] に行ってきました。
  * 秋に咲いたウバメガシの概要については、雑記107を参照願います。
** 秋に咲いたマテバシイの概要については、雑記092、094を参照願います。

 現地で問題のウバメガシを見ると、そこには秋に咲いた時のまま果軸が残存していました(図8-117-1参照)。先日のナラガシワの様に手で触れても果軸が脱落することはなく、枝としっかり繋がっていたので安心しました。

 春咲のウバメガシの雄花軸は、開花してから半月程度でその役目を終えて枯れ落ちますが、秋咲の雄花軸は太く立ち上がった穂状花序のせいか、この時期でも原型を留めていました(図8-117-3参照)。

 
 あらためて一般の春咲のウバメガシの果軸と外観を見比べてみると、両者の違いは歴然としています(図8-117-4参照)。同じ二年成のマテバシイでは、春咲と秋咲で果軸の形態が全く変わらないのに、ウバメガシの場合は花期によってなぜこのような形態差が生じるのでしょうか。

 このまま秋咲の花が順調に成育して無事に実を結ぶことが出来るかどうか、しばらくは目が離せない状況が続きそうです☆